10月10日(水)

 しかし成田の免税店では買うものがない。別に買わなくていいんだけど、普段喫ってるタバコは売って無いしさ。手持ち無沙汰なので、ブルガリプールオム(香水)の見本をプシュ。まさかホントに出るとは思わなくて左手首の変なトコにモロかぶり。それがまたヤ~な匂いで。ノースウェストは19:15発。が、結構な雨のせいで出発が大幅に遅れる。30分くらいして飛んだは飛んだのだが、これがまた揺れる揺れる。「飛行に影響はありませんので」とか言われても安心できんっつうの。それでもオヤジ客は立ってた。座ってろ。機内食はナムルを巻いた海苔巻きのようなもの、or、焼肉のようなものを挟んだサンドイッチ。もちろん寿司。足らんが。
 出発がかなり遅れたというのに、到着はむしろ予定時刻より早かった。どうなっとんじゃ。やればできんじゃねえか。今年3月より金浦空港から国際線に切り替わったという仁川空港は、何も無さそうなシマに作られたどでかい空港。迎えに来てくれたソウルクィア映画祭のS君が、よれよれサラリーマンといった風情で出迎えてくれる。鉄道が通ってないのでバス(片道5500ウォン)で市内まで。車中で上映日程の確認。なんか話をしているウチに日時が二転三転する。まあバタバタしてるらしい、というのは察してたが、「あなたの映画の上映はキャンセルされました」といきなり言われた時は「帰る」というフレーズが72ポイントくらいの活字(太ゴジ)で頭の中を30往復ほどしました。結局別の映画の事だと判明し、帰らなくて良さそうだとなんとか落ち着く。
 案内されたホテルは(何度「ホテルは」と言っても「モテルです」と訂正された。その割には「ラブホテルじゃないです」とも言う)、去年も泊まった懐かしい「薔薇ホテル(ぷぷ)」。全然変わってなくてうれしい。去年お世話になったR君(日本語がすげえ上手い)が訪ねて来てくれる。「お腹空いてませんか」「空いてる」ということで東大門まで歩いて屋台に連れてってもらう。韓国初日のメシは山盛りのホルモンをメインに、韓国のおでん、チヂミ、そして去年食いそこなった海苔巻き。旨かった。出発前、新宿駅トイレで捨てようとした傘の骨でさっくり切ってしまった右手人差し指のためにコンビニエンスストアでバンドエイドを買う。パッケージがカワイイ。写真はホテルの部屋の壁。ちなみに帰る日に壁紙を張り替えてえらいきれいになってしまったので、この壁はもうありません。
 
 

10月11日(木)

 昼まで寝た。
 で、まずは飯を食いに自力で東大門にいく。部屋を出た途端に近くのメシ屋で豚の頭を丸湯でしてがごっ、と道に降ろしているのに出くわす。食うのか、それとも出汁?なかなか幸先が良いようなそうでもないような。東大門にあるショッピングビルの中の食堂でビビンバを食す。食券制なのに結構注文に苦労する。あ、僕とおんなじもの食べてる山田邦子そっくりの女子高生がいる。銀杏は嫌いらしくよけていた。けっこう旨い。東大門市場では何を買うでもなくうろうろして、やがて地下鉄で景福宮に行く。敷地内の国立博物館で新羅のキンピカ出土品などを見る。王宮は時間切れで入れず。黄昏れてソウル。いかんいかん、とプランを練って、大学路に向かう。 「若者の集まる街」と聞いて勝手に膨らませたイメージは、そのまんま町田なランドスケープに快く裏切られる。「うお~町田だよ町田」と喜びまくって写真を撮る。やはり大都市には町田的なものが必要なのだろうか。東京をダイジェストする時、渋谷と原宿はどっちか一つで良いけれど、町田に代わるものなんて無さそうだしなあ。しかし韓国にまで来てこんなにも町田の事を考えるとは思ってもみませんでした。通りでアディダスのフレグランスのキャンペーンやってたおネエちゃんにプシュ、と香水をかけられる。なんなんだ。毎日一回か。お茶が飲みたい、というイマイズミコーイチと日本ではカレー屋になってしまったダンキンドーナツに入る。アイスティーを注文して、蓋を開けたら見事にアイスコーヒーで笑いが止まらなくなる。
 夕方部屋に戻り、迎えに来てくれたK君と上映会場に行く。光化門にある真新しい、きれいな高層ビルの地下にあるシアターで上映をしている。シアターには大小あって僕らが上映してもらうのは小さい方(77席)。中を見せてもらったけどユーロスペースみたいな感じ。感じはとても良い。大きい方のシアターの壁には『タイムレス・メロディー』のポスターが貼ってあってちょっと、うれしい。トイレもきれいで、洗面台のまん中にユリの花が(首だけ)差してあった。代えてるんだろうか。会場には去年会った人、初めて会う人などいろいろ。
 会場の近くの喫茶&ビールのようなトコで(やはりキムチやら出てくる)眞露などを飲みつつ酔っ払っていると、一日遅れで着いたIちゃん(今回一緒に上映をするトモダチの監督)一行3名が到着する。後の2人はSとK。また眞露を飲む。酔う。そのせいではないのだが、この後撮った写真は8枚ほど全部絵が流れてしまっていて自分でも何を撮りたかったのか不明。ホテル(僕らと同じ)に向かうIちゃん達と別れて、深夜1時を過ぎてR君のお宅にお邪魔する。ちょっとした丘の中腹にある、すごく雰囲気の良いアパート。韓国ヴァージョンのiCubeを見てそのキーボードに感動する。「では」とR君、ラーメンを作ってくれる。そしてまた大量のキムチを食う。一緒に来たK君の友達と、R君の通訳と僕の英語のようなもので話し込む。お土産で持って行ったMISIAのシングルなどを聴く。5時頃R君に送ってもらって徒歩で部屋に戻るが、イマイズミコーイチが急にR君の茶色い髪に対抗意識を燃やして「僕も髪を脱色する」と宣言して昼間買ったブリーチ剤を混ぜ始め、ホテルで色抜き。余った液で僕も脱色する。しかしあんま抜けなかった。寝たのは6時半くらいか。写真は上映会場にて。何をどう撮ったんだか現像してみたら漂流教室。
 
 

10月12日(金)

 それでも9時半起床。もちろん寝坊。
 今日はスーパーマーケットに行くのであった。去年行った時に見つけられなくて至極残念だったのだが、今回は出発前日に偶然「monoマガジン」の韓国特集でスーパーのページを見つけ(もちろん立ち読み)、「チャンドン」という地名をメモして来た。ガイドブックに「倉洞Changdong」という駅があったのでこれか?と当たりを付けて地下鉄に乗り込む。一緒に行くIちゃん達はすでに近くのメシ屋で朝食を済ませていたが、寝坊した僕らは当然何も食ってない。腹が減りまくり、倉洞駅に着いて屋台で買い食いする。なんか食パンを鉄板で焼いて卵焼きを挟んでケチャップかけた、甘いような塩っぱいようなモノ。旨い。ウィンドブレーカーの裾をケチャップでしたたか汚す。
 駅から見えるのはただ膨大な団地の群れ。すげえ~、と見とれつつ割とすぐに見つかった目的地「Eマート」へと向かう。確かにデカいけど、感じとしては本厚木とか大井町のイトーヨーカドーみたい。2階が衣料品。全体的に洋服は小地味だが、なんでか下着だけ異様に気合いが入ってる。虎、龍、まではまあ「ヤンキー柄」でいいとしてなかにはエンボスで薔薇の花を表したものとかがあり、そこまで来るとなんだか判らない。勝負パンツ、ってことなのか?何の勝負だ。1階が日曜雑貨。小規模なホームセンターか。特にイイものはなかった。これまた去年買い損なった金属箸を探したが、あるのはスプーンと一客づつセットになったパックのみ。箸だけまとめて、は市場で探そう。そして期待の地下1階。食料品フロア。さすがに唐辛子がキロ単位で味噌みたく売ってたり「らしい」が、なんか韓国ってレトルトとかあんま発達してないみたいで、そういったモノはあんまない。韓国料理の素とか沢山あるかと思ったけど、レトルトカレーの方が多いくらい。あ、そういや試食してみたプリングルスカレー味、リアルボンカレーみたいな味で良かった。お土産に色々買おうと思ったけど、新大久保で買えそうなものも結構多くて悩む。お茶とか見ても緑茶とか高くて(韓国はいわゆる「チャ」が採れない、とどこかで読んだ事がある)、その代わりなのか不思議なお茶がいっぱいあった。有名なコーン茶、麦茶、チコリ茶は判ったけど、胡桃?クコ?蓬?ミックスナッツ?あと知らない高山植物みたいなののお茶(なのか?)。面白かったけど、お土産としてはやや不発気味。韓国の醤油って日本と違うのかと思って身ぶり手ぶりで「これとこれはどう違うのか」と営業して来た店員のおばちゃんに聞いてみたのだが、「こっちが1リットル入りで、こっちが500ミリリットル」などと言うばかりなのであきらめる。
 その代わり面白かったのはIちゃん達。特にKさんが韓国海苔をこれでもかと買いまくり、でかい袋2つ分くらい買い込んでいた。どうすんだそれ。「友達が買って来いってうるさくて」とか言ってたがホントか。帰りの電車でも心配そうに袋を覗き込んでは安堵の表情を浮かべたりまた不安そうな顔をしたり、と一人で10面相していた。
 スーパーを出て、さてどうすべえ、と言ってるとSさん「団地を撮りたい」と言い出す。団地マニアらしい。そう言われると急に僕も撮りたくなって、ニ人で団地へ向かう。残りの3人はロッテリアで待っててもらう事にする。昼間なせいかあんま人がいなくて静まり返っている。一番近い入り口から入って建物を撮ったり児童公園で遊んだりする。後で写真を見たら笑うくらい人の気配が無い。人物は写ってるんだけど。ロッテリアで待ってた3人に合流して、コーヒーを飲ませてもらったらすごく薄かった。スーパーで見たお茶を思い出しコーヒーもお茶なのかと思う。帰りの電車で乗り換えを間違え(正確に言うと間違えたと思い込んで降りてしまって、それが間違いだった)、地下鉄なのに地上に出てしまう。まあ、電車からの風景が見られたのでめっけもんだった。それでもなんとかホテル最寄りの駅に着く。部屋に戻る前にお土産物色第二弾、郵便局で切手探し。しかし全然英語が通じない。係員のオバちゃんたちは「あなた行きなさいよ」と押し付けあってて接客もしてくれない。仕方がないので文房具売り場の若い女の子に「スタンプが買いたい」と言うとスタンプ台が出て来てのけぞる。再チャレンジでさっきの窓口に行くとようやく「英語OK」のオバさんが出て来る。しかし安心したのも束の間、そのおばさん、英語でOKが言えるだけという事だったらしく「OK!」と言った後は全部韓国語になってしまう。それでもなんとか実物を見せてくれて「どれが欲しいのかメモにしなさい」とのことでオーダーする。お金を払って最後になって「これは私から(と言って胸をどん、と叩く)」と買ったのよりかなり多い枚数の切手をオマケしてくれる。韓国はやはりサービスの国。つうか彼岸(by根本敬)。
 今日は夕方からIちゃんの映画の上映があるので会場へ、のはずが道を間違えてすごい大回りをしてしまう。途中でたくさんの警察官が輸送車を列ねてるのに出くわす。なんだ?と思ったら学生デモみたいなのをやってた。なんか歌に合わせて踊る、というかフォークなパラパラみたいだったけど、このデモでこんな警官?と思った。しかもなんでこんな夕方にやるんだろう。
 Iちゃんの上映は無事終了。Q&Aも無事終了。客もそこそこ入る。明日はもっと来るといいな。明日はIちゃんの別の映画と僕の「grey SILENCE」、それに去年もやったイマイズミコーイチの「憚り天使」の上映がある。終了後、スタッフとご飯を食べに行く。今日は鍋物。辛いのももちろんあったけど、なんか煎り豆腐+おからみたいな鍋があって(辛くない)すげえ旨い。そしてお約束マッコリ。冷やすものらしく、最初に飲んだ時はちょっと凍ってた。また旨い。もうこれで普段の半年分のアルコールを飲んでるくらいになる。韓国スタッフのS君に「赤いジャガイモ(みたいに酔ってる)」と言われる。写真は団地付近のゴミ。こういう写真をバカバカ撮ってると、不法投棄のチクり屋と間違えられて喧嘩になるので注意、と言われた。ちなみに日付けは嘘です。
 
 

10月13日(土)

 昼間はIちゃん達三人とは別行動で、僕らはお土産を探しつつまた東大門へ。よくよく見てると妙なものを売ってる店多し。発泡スチロール箱にカタツムリみたいなのを(もちろん生きてる)みっちり詰めて売ってたり、スッポンを口上付きで購ってたり、ゴキブリホイホイみたいなのの見本でホントに隙間なくゴキブリがくっついてるのを2つも出してたりとか。ショッピングビルで土産に気が触れたようなヅラを買う。毛先の揃ってない楠田枝里子みたいなの。店員さんも売るのをいやがってた風だったが、強引に値切って買う。歩道橋も露店でうめつくされているのだが、そこでようやく金属箸のロット売りを見つけて買う。近所の「東廟」という関羽を祀ったお堂に寄ってひなたぼっこ。静かだ。ジジババしかおらん。昼頃一旦部屋に戻るが、荷物がない。つうか何もない。いつもは朝出て夜帰ると部屋が掃除してあって荷物が置いてあるのだが、何だろ、昼間はフロントで預かってくれてるのか?と思って浴室に入るとバスタブに荷物が全部詰めてあってその上に布団が載っていた。カモフラージュ、なのか?そういやこのホテル、「合鍵がない」と言って鍵をくれず、その上「出かけるから閉めて下さい」と言っても帰ってくると何事も無かったかのように空いているというセコムが聞いたら鼻汁出しそうなセキュリティー体制だったのだが、これで全容が判明する。個人的にはこれでも別に全然不安じゃ無いので、とにかくシステムが判ってなんか安心。なにが安心なんだか。
 風邪がピークに達して絶不調なイマイズミコーイチがなんとか立ち上がって、「サムゲタン食いに行く」。一昨日行った景福宮の近くの店がガイドブックに載ってたので、そこに決める。行ってみるとどうも繁忙時間を過ぎた頃らしく、結構広い店内でいくつかの部屋が空になりかけていた。が、僕らが通されたのはその空きかけの部屋。20畳敷きくらいのお座敷に、先客は中年カップル一組のみ。程なく彼らも帰って行き、広い部屋のはじっこに、僕ら二人が残される。サムゲタン2つ注文をするとやはりまずキムチ、と生みたいなニンニクがどかどか出て来る。これ突き出しみたいなものかなあ、とニンニクを齧ると本当に生で泣く。「サムゲタン出て来たら入れるんじゃないの~」とダルさで朦朧としているイマイズミコーイチが言う。先に言ってくれ、つうか大丈夫か?
 去年も食ったがサムゲタンは、鶏肉一羽分に餅米を詰めてあといろいろ漢方薬みたいなのを入れて煮た料理。食った。ウマウマ。しかし塩味がほとんどない。ふと見ると塩壷があったのでどかどか入れる。しかしなかなか味が濃くならない。とそこへ店のオバさんがやってきて小皿を指さし「これに塩を取って付けて食べる」と言うような事を言う。そこで始めて正しい食べ方を知る。付けて食う。旨い。でもこれじゃ血圧上がりそうだな。低いからいいけど。終わりの方になって栗やらなにやら謎のモノが残ったが、 最後に残った高麗人参を前にしばし考え込む。食うのかこれ?去年も食って不味かったのだが、でもまあいいや毒じゃないし。しかし不味いな。食感はゴボウ。味は、ただ苦い。飲み込むのに苦労して口直しにガーッとスープを飲む。ごちそうさん。
 時間があるので景福宮に行く。今日は入れた。王宮は、豊臣秀吉が焼いてしまい、なおかつ残った建物も日本軍が壊したり移転してしまったのでほとんど原形をとどめていない。そんでもってそれを今直してる。なのであっという間に見終わる。なかでチョゴリを着たお姉さん二人が「ワタシタチトイッショニシャシントリマショー」と日本語で言って来る。だれも反応してなくてキツそうだった。なんか観光客にも民族衣装を着せて王宮をバックに撮るらしかった。さっきまでヨレヨレしていたイマイズミコーイチが復活して来る。やっぱ人参食ったのが効いたのかな。それにしちゃ効きが早えな。そういやサムゲタンと一緒に薬酒も飲んだのだった。あれも人参味だった。ユンケルみたいなもん?
 上映会場「artcube」に着く。先に上映をするのでもう行ってたIちゃん達と合流する。「今日はどこ行ったの」「市場」「Kさんは」「海苔」という報告をした後、上映が始まる。ちょっと機械的なトラブルもあったけどなんとか上映が終わる。質疑応答で僕の映画については「なんだか全く判りませんでした」というスバラシイ評をいただく。ははは。「音楽が良かったです」という人もいた。ありがたい。終わった後通訳の人は「質問は訳すのが難しかったです」と言ってた。
 全ての日程を終了した後、また近くのご飯屋に行く。ちなみにこれまでのメシ代はすべてソウルのスタッフのオゴリ。ちなみにホテル代も出してくれてる。太っ腹~。遠慮せずにありがたくいただく。通訳の人が「なんでもあるそうですから好きなものを」と言ってくれるので「じゃあプルコギ」と言うと「すみませんプルコギは無いそうです」「じゃあクッパ」「すみませんクッパは無いそうです」「じゃあおまかせします」「では豚肉で」ということで豚の焼肉。後で聞いたら韓国の人は日本人が思ってるより牛肉は食べないらしくて、豚肉の方を良く食べると言っていた。僕は何でも良かったのだが、僕ら5人の中で2人肉が食えない人がいたので大丈夫かな、と心配になるが野菜もいっぱい出て来たので安心する。その後梨泰院のクラブに行く。どういう所か良く判らなかったが、ゲイイベントをやってるらしい事はフライヤーとかを見て判った。「踊れ」というので踊る。スタッフのS君が奇声を上げて飛びまくっているのが印象的だった。近くの雑貨屋でしつこくお土産を探す。前から買いたかった韓国のゴミ袋をようやく見つけて狂喜して買おうとしたら、店主に阻止される。曰く、「これは韓国国内だけで使うものだ。外国人には必要ない。それにとても高い」。言った金額もホントに高くて(一番大きいの15枚入りで1000円くらい)、どうしても売ってくれないので諦める。どうも日本と同じく有料ゴミ袋制みたいで、多分回収料金込みで高いんだと思う。しかしその先のファミリーマートで見つけて、何気なく買えてしまった。クラブに戻ると「あの2人がいなくなった」とちと心配されてたらしい。すんまそん。更にレストランのようなバーに移動。ここは去年連れて来てもらってトンカツ食った。今回はなんでかみんなでラーメンを食う。インスタント。「韓国のラーメンについて」をレクチャーしてもらう。結局全貌は明らかにならなかったが「日本製のインスタントラーメンも輸入されてるけど、高い」とのこと。会話中もKさんの暴走が止まらず、ジェットコースター的快感であった。しかしどうでもいいが英語が判らなくなると僕に振るのは止めろ。あとあんま親しくもない人に「あなたの彼氏って、包茎?」とかいきなり聞くな。大体のスタッフとはここでお別れ。R君とS君に送ってもらって、明日は起きられるのか不安を抱えつつ寝る。写真は東廟の近くの、ナニ屋だこれ。
 
 

10月14日(日)

 起きる。起きないと、帰れない。
 本当にご苦労な事にR君とS君は寝ないでホテルに迎えに来てくれた。朝のソウルをよたよた歩く。Kさんはもう海苔の袋に寄生されてるみたいだ。なかなか空港行きのバスが来なくてはらはらするが、なんとか見つけてもらって乗り込む。僕らだけじゃ絶対乗れなかった。さいなら、またね。日本は物価が高いけど、東京来たら接待するね。明るい市中を小1時間程走って仁川空港に着く。空港ではあんま時間がなかったのだが朝メシを食う。そういや冷麺食ってなかった、と韓国レストランで平壌冷麺を頼む。毎回思うのだけど、なんでリンゴとか梨とか入ってるんだろ。いらんのに。それ以外は、大変おいしゅうございました。ごちそうさまでした。売店でやはりカマしてくれたのはKさんで、彼女に日本語で「海苔いかがですか」と声を掛けた店員を、隣の店員があわててつっ突いてKさんが持ってた海苔袋(一番デカいスーパーの袋2つ分)を指差し、ひどく驚愕させていた。ホントにどうすんだそれ。食うのか全部。
 ギリギリで飛行機に乗り込み、機内食は何かなあ、あ、辛子味の鶏肉サンドイッチ。デザートのチョコチップクッキー旨かったっす。帰りも「予定より20分程早く到着いたします」ってなんだそれ。やればできんじゃねえか。成田では今回、別に引っ掛かりそうなものも無かったので気楽に税関を通る。成田で京成スカイライナーに乗るIちゃん達と別れることになる。でもSさんとは今日の夕方イマイズミコーイチと3人で恵比寿でコンサート一緒に観るからまた会うんだけど。Iちゃん達を見送る待ち時間、試しにKさんに「韓国海苔食おうぜ」と言ったら「海苔なら無いよ」とのクリアな返事が0.5秒で帰って来た。この日の写真は、何だろう。自分でも判断出来ないが、この朝は2時間しか眠って無かったので諒とされたい。