2014.0921 hari Minggu
ホテルの朝ご飯があるなら行ってみようか、という事で8時半くらいに一旦起きて(喰ったらまた寝よう、という腹である)ロビー脇の「Breakfast→」と書かれた方に行ってみるが閉まっている。あれえもう?と思うが仕方ないのでコンビニでジュース買って二度寝。今日はゲストとランチに行くらしいのでここで中途半端に喰うよりは、と半覚醒のままぼんやりしていたら何でも早め行動のファリドから「着きました」とのメッセージ。のろのろとロビーに降りておはよう、じゃないかこんちは今日はでかい車だね。ファリドが「FPI(イスラム防衛者戦線)のニュースを聞いた?」と言うので何だか判らず「へ?」と言うと「いまジャカルタで抗議活動をしている」「何に?」「今のターゲットはジャカルタ知事だ」「???」会話はここで終わったが後日調べて判った範囲で言うと7月に僅差で次期大統領に当選したジョコ・ウィドド(ジョコウィ)は立候補時にはジャカルタ特別州知事だった。大統領選への立候補に伴い州知事を辞め(たのか休職したのか、とにかく選挙期間中は知事の仕事をしていられないので)副知事だった中国系のバスキ・プルナマ(アホック)が代行をしていたのだがジョコウィが当選したのでアホックが知事に繰り上がる事になり、彼はインドネシア経済を支配しているものの数としては少数派な華人であり、なおかつ国民の1割ちょっとしか居ないというクリスチャン、という二重にマイノリティであるためFPIが就任に抗議をしているとの事のようだった。ただし抗議対象に近づけなかった場合は2010年に押し掛けたクィア映画祭に矛先が向かうかも知れない、とも後日プートリは言っていた。何だその行き当たりばったりな運動は、と超腹立たしいがインドネシアの良識あるムスリムからは当然ながら嫌われている団体でもあり、問題はイスラムVS.その他ではないのだ、とも教わった。
さて車には今朝到着したというゲストが乗っていた。オープニング作品"Quick Change"の監督エドゥアルドともうお一方は…どなた?と訊くと「お医者さん」との返事が帰って来たのでえ、なんで?と更に訊くと「"Quick Change"に出てくるコラーゲン注射について専門家として説明をする為に来た」というよく判らない回答で、何故オープニングには来ないで今日の2回目上映に来たのか、という点も含めて謎なゲスト2人組であるが普通にフレンドリーなので初めまして、のご挨拶をする。車は初日にも会ったイギリス人ゲストのホテルに廻って彼もピックアップし、レストランに向かう。どこから一緒だったのかどうしても思い出せないのですが映画祭ディレクターのハリーと、あとこれは遅れて来たのを憶えているプログラマーのサミー、の合計8人でご飯…なのですが店の奥に進んで、何ですかこの金銀パールプレゼントみたいなセットは、としばし放心する。訊くと「ここは西スマトラ料理の店で、これはこの地方の婚礼舞台」だそうでなんかキンキラキンな有象無象がそこら中にぶらさがっておる。落ち着いて食事、という感じでは全く無いが(披露宴での食事を思い出されたし)長いテーブルに完全お任せで小皿大皿各種料理がどんどん運ばれてくる。魚から鳥から野菜から…というどれもこれもこってりと味がついているのでご飯が進みます。フィンガーボウルが置いてあるので手で喰っていいと言う事だろう、と他の人を見ると幾人かは手で実に華麗な所作で(こういうのもどれだけ普段やっているか、で差が歴然とする。自分は全然ダメ)食べているので自分も不細工ながらやってみる(実は手で食べるのが一番好き)。
どえええええ
ああ喰った、と煙草を(禁煙ではない)喫っていると場が何だか「では、記念撮影」という感じになり例の婚礼舞台に並んで皆で写真を撮り始める人々あり。自分らはしばらく傍観していたが「じゃ、みんなで」という事になったらしく自分は何故かエドゥアルドと一番真ん中に(と言う事は花嫁か花婿であろうか)なってしまって笑顔が引きつったままちっさい日本国旗(店にはちゃんと用意があるらしく尼・比・英・日の小旗をテーブルに置いてくれていた)を持って、従業員さんが撮ってくれる。さて次はコーヒーね、と歩いて喫茶店に向かう。ここでプートリも加わってお茶を、と半屋外の喫煙席と冷房の効いた屋内席のどっちがどっちで、と若干揉めるがサミー(非喫煙者)が「喫煙席は暑くて僕はちょっと勘弁」と言い出して大人しく冷房ルームに納まる。コーヒーが嫌いな自分は紅茶を啜りつつやっぱ煙草が喫いたいな、とガラスの向こうの喫煙席を見るとハリーとエドゥアルドが話し込んでいるのでイマイズミコーイチ共々移動する。灰皿が彼らの所にしか無いので自分はこんにちは、とか言いながら近づいて灰を落とさせてもらう。ああそうだオープニングで映画を観たよ、好きな映像だった。と伝えるとエドゥアルドは「ありがとう」と笑ってから「日本ではコラーゲン注射って高いの?」と訊くので「え〜、やろうと思った事も無いので判んないっす(役立たず)」とか答えたりなど。訊くと彼(ら)は非常に多忙らしく、今朝早朝の便で着いて明日の午前中には帰国するらしい。行くならオープニング上映で、という選択肢も無かった訳ですね。「インドネシアは初めて」という事だったので勿体ない気もするけど、マニラージャカルタ間って東京ー台北間くらいの距離なのにフィリピンとインドネシアの関係、って考えた事もなかったわ。
壁にはポップなインドネシア歴代大統領のイラストが描いてあって、既に当選が決まったジョコウィが描かれるべき場所には赤いシルエットがある。映画祭スタッフが入るからにはこの店は当然ジョコウィ支持、であるのだろう。ファリドが左端のスカルノから順に説明してくれるのだが「彼の奥さんは日本人だよ、知ってる?」と訊くので内心忸怩たる思いながら「ええ、まあ。日本ではテレビタレントとして有名です」と答えると何でか大喜びするインドネシア人(あの人は国籍でいうとインドネシア人である筈ですが、まあいいや)。今日の僕らの予定は、と昨日立てた計画を思い出すとそろそろ今出て一発目の映画に間に合うかどうか、と言う所なのですがそこへプートリが「プレゼントがあるのよ」とか言い出したのでああ映画はスキップかも、と確信しつつニコニコして「なんだろう?」と言うと出て来たのはオープニングでスタッフが着ていたTシャツでした。いろんなデザインを作ってるけど「Totally T(=バリタチ)」とか「Flexible V(=臨機応変なリバ)」「Fabulous B(=すんばらしきネコ)」とか大文字を一文字だけ拡大したものとかがやっぱ眼を引く。で、自分に廻って来たのは多分「V」だったのだけどサイズがMだったので恐る恐る「あの、大変イカしているのですがもし、Sサイズがあればその方が僥倖」とか言ってみると(言ってみるもんだ)プートリは「あらそう、じゃあ今夜別なのを渡すわね。ああそうだ昨日の上映で売ってた映画の原作本、あれから『欲しい』ってオーダーが5人来たから持って来てくれる?」だそうで自分はジャカルタでも小銭を稼ごうと10冊だけ持って来ていたのでした。会場では2冊売れ、まあこんなもんかと思っていたらこれで7冊、結構ハイペース。日本語が判らないと結構手が出ないかな、と思っていたんだけど。
左からメガワティ、ユドヨノ、(ジョコウィ)で右下にスカルノの写真がちらっと。
話し込んでしまったので2時半からの映画を見る件はパス確定、夜の映画は見たいのでそれまでどうしようか、と思っているとファリドが「エドゥアルド達がショッピングに行きたいらしいので僕が運転してくけど、一緒に来る?」と(なるべくゲストは束ねておこう、というテクニックであろう)言うのでそうね、今から単独行動してもスタッフの負担になるだけだろうしこの二人は(特にお医者さん)見ているだけで面白いので付いていく事にする。超多忙ディレクターのハリーは「僕だって買い物に行きたいいいいいいいいいい!!!」と身悶えしているがまあまあ、と宥めて手を振り(今夜はバーで呑むわよ、と恐ろしい事を言ってるプートリ含む)、フィリピン人2人+インドネシア人ガイド1人+日本人2人(全員オカマ)は車に乗り込んでゴー、ぶぶぶぶぶん。車内ではエドゥアルドがしきりに「ジャカルタの治安ってどう?」とファリドに訊いている。マニラと比べてどうか、と言うのが気になるようだ。二人の会話を聞く限りではどうもマニラの方がデンジャラスっぽいな、と自分は過去にフィリピン友人に聞いた話を思い出しながら判断する。ああでも自分は過去にジャカルタ(それも日本大使館の向かい)で襲われかけた事があったわ、とその話をファリドにしていたら車はまんまその現場に差し掛かってしまい色んなものが水洟のように押し寄せて来て私は頭がおかしくなりそうでした。
車は噴水のあるジャカルタ市の超ど真ん中をぐるぐるして地下の駐車場に入り、そこからつながっているどこかのショッピングモールに入る、のだと思ったら地上に出てしまい道を横断する。どうも駐車場と行きたい店は違うようだ。何を買いたいんだろうなあ、と興味深く付いていくと日本の西武百貨店のブランドを冠した「SEIBU」に入っていく。イマイズミコーイチが嬉々として「ゲイがいっぱい歩いてるよ」とお上りさんのようにファリドに言うと「そうそう」と笑う、この感じは最初に来たときから変わんないね(自分らの事はもちろん棚上げである)。どこのフロアに行くつもりなのか全く予想がつかないが(途中に無印良品とかforever21とかH&Mなどがあるのでそこだったらガッカリだなあ、と背後でひそひそ言いつつ)エスカレーターで何階か昇って入ったのはいわゆるインドネシア名産品コーナーで、まあ当然だわな友人知人への土産だね。自分らは過去に散々似たような店で漁ったので新味は無いけどここは流石にちょっと高そうだ。ピノイ2人組は、というかどう見てもお医者さんの方がリードしているが(どっちが奥さんかな?とイマイズミコーイチは自分に訊くがそりゃお医者さんのほうでしょう仮にこの二人がカップルだとすれば、と1秒も考えずに即答する自分)、やがて食品コーナーでバラ撒き用の土産(工芸ボックスにお茶やらコーヒーやらが入っている)に決めたらしく大量に買っている。
お買い物中(自分らは付いていくだけ)
お買い物終了(僕らは何も買ってません)。「さて次」とファリドは何もかも把握しているようでグランドフロアに向かう。何じゃら、と思ってると今度はスターバックスに入っていく。あ、コーヒー飲むのね、と思っていたらそうではなくエドゥアルドは一目散にマグカップコーナーに向かって何やら吟味している。何すかそれ、と訊くと「スタバは各国各都市で限定マグカップを出してるので、インドネシアとジャカルタのカップを買うのだ」とこちらを見もせずに言う。へえ、と言うか(へえ、としか言いようが無いが)値札を見ると1300円くらいで決して安くはない。自分よりはスターバックスに行くはずのイマイズミコーイチも「知らなかったわそんなの」と言うが日本にもあるんでしょうか、あるんでしょうね。速攻で会計して店を出てエドゥアルドに「集めてるの?」と訊くと「そう。コレクター同士でダブりを交換したりする」「ふ〜ん、じゃあもしフィリピンで会うことになったら日本のを買っていってあげるね」などといい加減な約束(リップサーヴィス)をすると彼は嬉しそうに「ホント?したらその時はマニラのをあげる」と言われてしまったので正直それは要らないかな、と思いましたがそうこうしているうちに僕らは別のスターバックスに着いていました。よく判らない、判らないなあと思いながらピノイ2人組をチラ、と見るとお医者さんがニッコリ笑って「何か奢るよ、好きなものを頼んで」と言う。奢っていただく理由も判らないものの既に混雑する列の前の方まで来てしまったので「じゃあ、アイスティーを(ショートが無いので一番ちっさいやつ)ストレートで」と有難く頂く。「ケーキとかいいの?」と更に聞かれるがさっきの満漢全席がまだ腹に残っているので遠慮する。でも他の3人はめいめいデザートも頼んでいるので5人で3皿のケーキやら(妥当な量だと思う)を共有する。
お茶を飲みながら他愛も無い話(イメルダ夫人の事とか。あと"Quick Change"で出てくる主人公の甥っこ「ヒロ」がパンフでは「Hero」と誤記されていたので人名だと判んなかった、と言うと「ヒロ、っていうのは日本人の名前としておかしくはない?」と訊かれたので、おかしくは無いんだけどニックネームっぽい感じだね、ああそうだ自分だって"Call me Hiro"でもいいんだわな、などと)をして居るうちにやっとお医者さんの名前が判り(アルモンド、というらしかった)そろそろ行こうか彼らは5時から自分の上映があるし、僕らは7時からの映画を観る(「フィリピン映画だわそういや」とエドゥアルドに言うと「ああその主演俳優とはマニラで会ったばっかだよ」と2ショット写真を見せてくれる)のでどう動いたらいいかな、とファリドに訊くと「じゃあまず君らをホテルに送っていく。そのままエドゥアルド達を劇場に連れて行かなくてはいけないので君らが観る映画の会場には行けないけど…」との事でああでもその会場ってホテルのほぼ隣だから大丈夫、歩いて行くよと言うと「ではホテルに着く前に会場敷地内を車で廻って場所を教える」だそうでありがとう、と乗り込む。自分らが行く予定の会場はシネコンやら芸大やら色んな施設が入っている広大なもので、上映がある「キネフォーラム」は一番奥まった所にあるので迷うかもしれない、とファリドは懸念したようだ(加えて自分らがすぐ迷子になりがちな感じであるのだろう)。車に乗ったまま「この道を真っすぐ行って、シネコンの建物の左側を回り込んで…」と言われてああここは4年前にも来たわ、と今更思い出したがそれを言うのも悪いので「なるほどね」とか言いつつ敷地内を抜けてホテルに到着する。3人にまたね、と挨拶してから自分らは部屋に戻る。インドネシアでフィリピン人とお茶してからフィリピン映画を観る、って何か呼ばれてますか、フィリピン?
ホテルのWiFiはつながったり、そうでもなかったり
部屋に戻って、7時まであんまり時間はない。ちょっと休憩して出かけよう、外は暗くなっている(雲行きが怪しいな)。さっき教わった通りに真っすぐ道を…あれ間違えたこれは敷地外の道だ。引き返して車で大渋滞している中を右往左往して汗だくでオンタイムに会場に辿り着く。受付はハリーがしている。「あ〜これ、観るんだ?」とか呑気な感じで煙草を吹かしている。どうもこの映画祭における19時スタート、というのは「19時に客入れ」と言う事らしく適当な感じである。スタッフによる挨拶注意事項のアナウンスがあって映画祭の宣伝ビデオ(スタッフ総出で大笑いです)が何本か流れてから上映開始。今回の映画は2013年制作のフィリピン映画『LIHIS』、監督はジョエル・C・ラマンガン。70年代のマルコス政権下での反政府共産党ゲリラに身を投じたジャーナリストを父に持つ若い娘(大学教員)が過去の歴史をビデオに纏めようとする中で彼女の「ゴッドファーザー」と父、そして母(存命)の関係を知る事になると言う話なので映画は70年代と現在を交錯させる構成になっている。どっちかつうと70年代シーンの方がメインではあるらしいものの、映像のトーンなどにあまり違いを付けていないのでどっちがどっちで、という印象の違いが無くてちょっと混乱するかもしれない。とにかく連続ドラマの総集編を観ているようで展開がまあ早いのなんの、で観終わった後の感想としては「ブロークバック・マウンテン」と同じ所に収めるしかないか、と言う感じ。自分の信じた理念と愛の為に死ぬ、というかですね。エドゥアルドが写真を見せてくれた主演俳優ジェイク・クエンカ(ゴッドファーザー役)は可愛いのだけど髪型とか見た目がどうしても現代の若者で、かつゲリラの最前線に居るにしては結構喰うもんに困ってないんではないか、と言う体つきなので(脱ぐシーンが多いので尚更)どうもこれは70年代にタイムスリップしてしまった2013年の人、なんではないかと思ってしまう。シアターから出て来てハリーにもファリドにも「どうだった?」と聞かれましたがこの感じをちゃんと説明できる英語力が自分にはないので「歴史の知識がないと難しいっす、こういうの…」と答えるのみ。
さてこれからバーに呑みに行くよ車に乗って、ああでもお腹すいてる?とハリーが言う。そうだね昼から後は何も食べていないし、と言うと「判った、じゃあ最初にご飯だ」と向かった先はどっかのビル敷地内に立ってる屋台みたいな店なんだけど、席はどう見てもそのオフィスビル(閉まっている)の前に勝手にゴザ引いてテーブル置いたみたいな状態のお店。夜間はレストランなのか、このビル自体が閉鎖中なのか、よく判らないがとにかく英語メニューなんぞ無いので彼らにお任せである。「フライドチキンと鶏のおじやだったらどっちがいい?」という選択肢なので無難な揚げ鶏にする。ハリーとファリドのほかにもう一人若いボランティアスタッフがいて、気の毒な事にただ若いというだけで小突き回されておる。しかしこの子も僕らが初めて映画祭に来た時に中学生くらいか、とか思うと感慨深いものがある。そして流しのバンドが巡回して来てしまうのでハリーが小銭をあげている。鶏は(骨が多くてあんまり食べる所が無かったが)旨くてああスハルティ(有名フライドチキンの店)にも行きたいなあ、と思いました。で、次は酒場ですね(ダメゲスト)。車が向かうのは昼間にも行ったショッピングモールのどこか内のバー「イミグランツ」で、とハリーは言うのだがそれって4年前のクロージングパーティー会場ではないですか。とにかく物凄かった(いろいろ)という記憶が先に立つ店名ですが行ってみると「もうすぐ閉店なんで、入れない」だそうで別の店に移動。モールと言うのはどれもこれも似たような造りなので自分らがどこからどこへ行ったのかが意味不明でございます。
ジャカルタ無人(地下駐車場)
で別の店。内装が何でか戦前日本の広告で埋め尽くされており昭和レトロブームかここ、という広大な(私がトイレを見つけるのに店員さんを2分ほど煩わせるくらいの)ラウンジでした。建物の端の、屋根付き屋外になっている席でチームハバカリは猛烈に蚊に喰われております。かい。メニューを見ると何でも高い(一杯1000円以下のものがほとんどない)ので怯むもののこの3日間奢られっぱなしなのとそもそも儂らゲストでかつ航空券自腹だし、と根性のセコい本性を剥き出しにしつつ、えっとビールお願いします。良くも悪くもこういう所に出入りできる階級の(日本であればほぼご縁の無い)皆さんなんだよなあ、という感じはするがここはインドネシアなのでくよくよしていても仕方が無いビール、旨いっすね。色んな人が居るのでぽつぽつ会話をしているのが一瞬(自覚的には)途切れたので自分はぼんやり景色を眺めていた、筈なのだが何でかハリーが「イワサはどうして僕ばっかり見つめてるの?」とか言い出しいや、風景の一部としてですが(それが何か)と言うのは悪いかな、と更に下手を打ち始める。「えっとキミの、その着てるシャツがですね」ハリーはこの日、背景ブルーでかつ全体豹柄まみれのカットソー(に"WILDNESS"という文字が大書きされた)を着ていた(ボトムは黒系だったか)のですが「ジャパン(大阪)のおばはんってそんなド派手柄の服を好んでよく着てるのでええと」「...Thank you Iwasa...」という塩梅でディレクター様のご機嫌は斜めに急下降し、そこへ追い打ちを掛けるように他のスタッフが「ハリーも若かりし頃はモデルとかやってて」「超有名なミュージシャンとか名前を聞いたらぶったまげるようなデザイナーと付き合ってて」「それが今では」などと要らん過去をどんどん暴露するので自分が撒いた種とは言えハリーがかわいそう。
最終的にハリーが「ああもう僕を日本に連れてってポルノスターにして!!!」と叫んだ辺りで話は打ち止めとなり自分は割とソツのない人間だと思っていたのが全くそうではない事が判りましたハリーごめん。勝手に気を取り直していつの間にか来ていたプートリと原作本の精算をしたりSサイズのシャツを貰いつつ(Got it!)あれそういやエドゥアルド達は来ないの?と訊くと「ここには来ないわ、彼らも明日の朝に帰るし」ということで残念、明日は僕らもジョグジャに行くので(同じホテルなんだけど)会えないやまたね、と彼にメッセするとまだ起きていたらしく「うん、またね」と言う事で。お医者さん共々フィリピンでまた会えればいいと思います。ゴージャス飲み会(フードも大変旨かったでした)も終了、それぞれ別に停めた車に分乗して帰宅、ファリドが「じゃあ明日は7時半に迎えにくるので」と連日ゲストの我が儘に付き合わされて申し訳ない事でございます。
Sサイズ(現時点で日本にあるのは恐らくこの一枚だけ)
2014.0919 到着、ジャカルタ1日目
2014.0920 ジャカルタ2日目、『すべすべの秘法』上映
2014.0921 ジャカルタ3日目
2014.0922 ジャカルタ→ジョグジャカルタ1日目
2014.0923 ジョグジャカルタ2日目
2014.0924 ジョグジャカルタ3日目→ジャカルタ
2014.0925 ジャカルタ4日目、『すべすべの秘法』上映
2014.0926 ジャカルタ5日目、帰国