2014.1213 Sabado
今日もまたギリギリで起きて朝食…雨が降っている。ええと今日は確かプライドマーチではなかったでしたっけ、と薄ぼんやりした頭で考えるが考えてもどうにもならないので朝飯を食う。昨日の昼食会では確か13時に出発地点に集合して15時出発とかだったような気がするのですが「雨天決行」かどうか考えてもいなかった。その辺にいたジェルを捕まえて訊いてみると「パレードは雨で中止の見込みです。18時からのセレモニーはやれるかもなのでそれまで待機と言うか」と残念な事を言う。仕方ないか、今日は18時から『ラヴリー・マン』と『ストレンジャー・バイ・ザ・レイク』がある(どっちも観ているけど好きなので)のだけどいずれにせよ観られない。15時半からPJの別の映画をやるのでそれでも観ようか、何か昨日の疲れが残っているのか少し寝たいね、と部屋に戻るべくエレベーターでカードキーをセンサーに当てると、あれ反応しない。おいおい、とフロントに「ザ・カードキーが、ええ既に部屋も開かないクソ仕様なのですが今度はエレベーターでも反応しなくなってうんこ」という意味合いの事を言ってみるとフロントのおねいさんは「そうですか、ちなみにカードケースは無いんですか」と頓珍漢な事を言うので「ありません。チェックイン時に裸でプロバイドされましたけど」と元からラミネートが剥離して使い込んだ会員カードみたいになってる「カード・キー」を睨め付けてみるがおねいさんは動じずに「ちょっと」みたいな感じでベルボーイを呼んでマスターのカードでエレベーターのセンサーを開通させるのでした。え、つうことは何かこれからはエレベーターを上がるのにもいちいちフロントに言わないといけないの、と念が切れそうになるが根本的な解決を求めると帰国日になってしまいそうなので妥協する。眠いし。
部屋に戻り、自分は少しうとうとしたものの寝付けないので起きて外を見るとやっぱり雨、しかもけっこうな降り方をしている。こりゃ何か大変だよねえ、とパレードスタッフが気の毒だが如何ともしがたい。まだ時間はあるので寝ているイマイズミコーイチを部屋に残してTriNomaに行き、「LANDMARK」というでかいスーパーで土産を探す。フィリピン名物って何だろう、と考えるが思いつかないので適当に菓子コーナーを眺めていてああドライマンゴーか、セブ島だけど。日本で買うよりはだいぶ安いだろうと思うけどどれがいいのか判らないので一番高いのをいくつか、あと「パイナップルパイ」という台湾のパイナップルケーキみたいなものがあったのでそれと、あとクノールがシニガンスープの素を売っていたのでそれを2種類(違いがよく判らない)+恒例のツナ缶を一つカゴに入れてあとはいいかな、とレジに並ぶ。ショッピングバッグは要りますか、と聞かれたのでくださいと言うと、2ペソらしいところを係の人が2000と打ってしまい(どうやってだよ)、「少々お待ち下さい」てなことで別の係の人が来てくれて解除するまでしばし固まる私と彼女。相変わらずの雨の中をずぶ濡れになってホテルに戻る。荷物を置いたら割と間もなくまた出かけないといけない。イマイズミコーイチを起こして支度をし、ああ今度こそ部屋を掃除してもらおう(何だか知らないけどフロントに言っても掃除してくれないのである)、と思ったら同じフロアの別室を掃除しているらしいので「すません、ウチの部屋もお願い」と係の男の子にキーを渡し、「これから出かけるので、終わったらキーはフロントへ(伏線)」と言って下に降りる。
買いましたもの
ミゾグチさんと3人で取りあえず劇場に向かう(雨なので車で送ってもらった)。でも会場に着く頃にはかなり小降りになってきたような気がする。シアターの前に着くとニックがつかつか、とやってきて「雨は上がった。もう降らないから、パレードに行きたければ送って行く」と当地の天気は全て判っておる、といった感じで断言するのでじゃあ行ってみましょうPJごめん、とさっき来たばかりなのにモールから退出する。ひとまずゲストの中で行くのは僕らだけのようで、同行スタッフはチャム(もう自分らの間では「アデル」と呼ばれておりますが)ともう一人トランスの子。結局どうなってるの?とチャムに訊くと「正確には判りませんが、パレードはもう始まった、と聞いています。あ、」と前方を指差すので見ると全体を棕櫚の葉でデコレーションした軽トラが2台前を走っている。「あれは参加フロートです。集合場所に向かっているのかそのままパレードに加わるのかどっちかですけど、とにかく追っかけます」とは言え相も変わらない渋滞の中をのろのろ付いて行く。時間は15時ちょっと過ぎ、結局ほぼ予定通りに動き出しているみたい(おそらく出発セレモニーとかは吹っ飛んでるだろうけど)。しばらく走って「追いつきました、ここで降りましょう」とチャム。ケソンシティプライド、これより日本人が3名ほど参加させていただきます。
自分らが合流したのはパレード隊列の途中、それもけっこう後方のようで、先頭が見えないくらい続いている。とにかく前へ、と歩道を先に進むが各々のフロートを観ないで、というのもなかなか難しくて気を取られっぱなしである。沿道には見物人も普通の車もあるが、日本でよく見る「キムラヤのパン」トラックが普通に走ってきたので何だこれは、と現実感が遠くなる。フロートはかなり凝ったものが多いのだけど、車の上からスピーカーで音楽をガンガン流す、といった事をしないので(後で聞いたらそれは許可されていないとのこと)割と粛々とした感じである。でもパーカッション隊というかマーチングバンド風の楽隊はいるので場所によっては音楽あり、あと伝統舞踊みたいな一団もあり。雨上がりの路上を歩くのは涼しくて気持ちがよくて、ただ降雨直後なので(ちなみにあれだけの雨が出発予定時刻にピタリと止んだ、というのは既に「奇蹟だ」という話になっているようである)気をつけていないと水たまりにはまる。もう一人のトランスの子(名前を聞いたら「AYUMI」という名札を見せられたので本名?、と訊くと「いや、私たちセックスワーカーは海外の有名人の名前を付ける事が多いので」って有名なAYUMIゆうたらあれか、取りあえずいしだ・あゆみでない事は確か)が比較的地味な1台のトラックに駆け寄ると、そこにはピンク・ブルー・白の上品な色合いの旗があって「トランスの旗」だと言う。彼女は旗を車上から一本受け取ると車中では「昨夜は全然寝てないので、体力的にもう限界」とか言っていたのにいきなり「うおー」とか言って旗を振りまわしている。つられてイマイズミコーイチも「わーーー」とか言いながら2人で走り出していってしまったので慌てて付いていく(本当はもうちょっとゆっくり写真とか撮りたいのだけど)。
車道ではパレードは片側車線だけ。
ルートの角を曲がる。先行していた2人は早くも電池が切れており、アユミなんぞはさっきの旗を杖がわりにして歩いている始末なのであとどのくらいかな、と携帯の地図で見るとゴールまでもう大した距離ではない(半分以上は来た)。昨日のミーティングでも実行委員長が「スタートとゴールは直線距離では近いのですが、いろいろ迂回しないといけないので歩くとなるとかなりです。一部では『死の行進』と呼ばれています(ので歩くのに自信がない方はフロートに乗ってね)」などと縁起でもないジョークを言っていたのですが別に歩けますわなあ、と言うとミゾグチさんが「でもこっちでの長距離移動は車が基本であんまり歩かないでしょうし、日本人の方が平気で歩けるかもですね」と言う。自分は散々治安が悪い、と聞かされていたのでこれまで路上で出すのを用心していたカメラも携帯も大丈夫かな、と今回ほぼ初めてでそこら中の風景を撮る。あ、ティティパン(タイの監督)だハロー、と挨拶した辺りには道の上を無数のフラッグが横断しているのでこれ何、とチャムに訊くと「飲み屋が両側にあるので、サンミゲルが広告も兼ねて出してるんです。パレートとは無関係ですけれど」と笑う。その辺りはテントが張ってあって副市長やらディンディがいたのでご挨拶をして、ここで自分らはパレードの先頭に追い着いた。
と言ってもここには車はなくて(自分らが乗っていたかもしれない先頭のフロート、ってどこだろう)歩いているだけですので静かなもんですが、雨上がりのせいか空気が妙にピースフルな感じ。ちなみに大通に出て交差点まで来ると、ド派手なピンクと白の風船をたくさんつけたフロート車が待機していた。「あの上には今年のトランスのミスワールドで優勝したフィリピン代表が乗っている」とアユミ。どうもこの車が殿(しんがり)のようで、隊列の最後尾を待っているみたい。更に広い通りに出ると初めて本当の先頭には警備の警察隊がいた事が判りましたが、ともあれもうすぐゴール、初日のニック新作にも出てきた3体の天使の像(ルソン・ビサヤ・ミンダナオを象徴する)が頭に付いたどでかいタワーが中心に建っている「ケソン・メモリアル・サークル」というでかい公園に入った。ちなみにここにはケソン市の名前の由来ともなったフィリピン大統領マニュエル・ケソン夫妻の廟があるとのこと。会場に行くまでの道路脇には園芸店や土産物屋やいろいろあるがイマイズミコーイチはドーナツ屋に引っかかり、ニッコニコで油甘物を歩き食いしている。片や自分はパレード中に貰った水のせいかトイレに行きたくなり、5ペソ払って放尿してからやっとステージ近くに辿り着く。携帯を見るとジョンからメール「パレードやってる?」「いま、到着しました。」
着きましたぞえ
アユミとチャムは「ステージ前に行きましょう」と言うのだが、先頭で到着した自分らは続々と戻ってくる全部の隊列の出迎えをしたいのでそのまま残らせてもらう。「フロート」はごってごてにデコレーションしたものから適当な車にフラッグを貼っただけのものまで様々。こないだ車で深夜の屋台村に行ったマンダルーヨン市のフラッグを付けたものがいくつかあった。青い翼モチーフの車に白いコスチュームの男の子が乗ってるやたら爽やかなのは何だと思ったらコンドームメーカーの車で、サンプルをもらいましたが特にゲイ向けのパッケージで配っているわけではなかった。それとどこの国にもアンチはいるのでキリスト教系団体の抗議があるようで(現場では見なかったけど)、そして更にそれに対するカウンター("I'M SORRY"「クリスチャンとして、LGBTコミュニティを傷つけた事をお詫びする」というハードコアなフラッグが超クール)の車とプラカードの皆さん、あとピンクのド派手なトラックに裸の男の子が6〜7人乗っているのは、多分ショークラブだと思うのだけど一人だけものすごいサーヴィス精神に溢れた人が乗っていてカメラを向けると必ずガッツポーズを取ってくれるのでした。そして殿(しんがり)「ミス・トランス・ワールド」の、浮力で飛んで行ってしまうのではないかと言うくらい風船の付いたねぷた、じゃなかったフロートが到着で沿道は大歓声である。このチャンピオンおねいさんも人前に出るプロであってジャパンから来たちっこいゲストがカメラを向けると投げキスをしてくれるのでした。いやあおうつくしい(聞こえてないので幾らでも褒めます)。さてステージ前に、戻ろうか。
ステージはモニュメントをバックに組まれており、そして夕日が正面から落ちるような位置になっているのでイベントが始まる直前、黄昏時の光景は絵葉書のようであります。辺りがだいぶ暗くなったころ、ジェルに連れられてPJなど他のゲストもやってきた(ジョンは結局来なかった)頃にセレモニーが始まった。司会は映画祭のオープニングと同じ2人の、多分女優さん&タレントさんだと思うのだけど次から次へと色んな人が出てくる。今日のフロートのコンテストやら市長スピーチやら(現市長のバウティスタ氏は子役出身の喜劇俳優だったそうで、人前で喋ってる姿はテレビ番組の収録のようである)歌やら踊りやら、とにかく思い付いたものは全部詰め込みましたという感じではあります。ステージからちょっと離れた所には市長のでかい顔写真が描かれた黄色いバンが停まっているので何だろうなあ、と近づいてみると「入れ」みたいに言われるので何ですかこれ、と聞くと「中でHIVの無料簡易検査をやってる」と言う。「日本人か、お前も受けていけ」と言われるのだがフィリピン人が優先的に受けた方がいいと思うので遠慮して写真だけ撮らせてもらってから退却。しかし腹が減ったな、と思っているとジェルが「バックステージにゲスト用のケータリングがあります、どうぞ」と脇の柵を開けて入れてくれる。朝食以来のごはんである。
もう何と言ったらいいのか本当に…
バックステージはモニュメントのすぐ近くで、かなり暗い。ご飯は専門の人がよそってくれるのだけどパッと見何だか判らないのでとにかく行き当たりばったりで食べる。旨いけど、ここからではショウは何にも見られないね、と一種類のみのドリンク(赤くて甘い、という事しか判らない)をゴブゴブ飲みながら話しているとジェルもそこは心得ていて「では戻りましょう」と言う。自分らは撤収のついでに市長と記念写真を撮り、また柵をくぐってステージ正面へ。舞台袖にはものすごい衣装を付けた出演者の皆さんが出待ちをしている(表からも結構見えてますが)ので胸が踊りますが、私達はその皆様の隙間を縫ってちょっとすみません。「パレード後のイベントはトランスのファッションショー」とアユミが言っていたのですがこれが本当にいわゆるデザイナーのショーで、出演者のみなさんが思い思いの格好をして競う、というものではなく次から次へと出てくる一群には全体としてのコンセプトがあるものでした。しかしそれも凄いのだけど、自分らより前で遊んでいる子供達が気になる。多分ストリートチルドレンなんだと思う(最初は連れてきた親がどこかにいるのかと思っていた)けど、たまたま持っていた飴をあげたら「もっと」みたいな感じ、でもあんまり数がなかったのでごめんね、これしかない。夜も21時近くだというのに彼らはPAの上に乗っかったりどこかから拾ったボトル入り謎のクレンザーみたいな白い粉を振り回したりと縦横無尽に遊びまわっていて、さっきまで壇上には市長も副市長もいたんだよなあ、寝に帰る家が無い子供の中にも「性的少数者」は一定数いるのだろうし、昨日の昼食会で副市長がしきりに言っていた「マージナルな人々」という領域にこの子たちも含まれているんだろうか、と舞台袖から壇上までを煌めく布地がヒラヒラするたび、それを追っかけて右から左へと何十回でも往復する小さい影を眺めていた。
最後はド派手に打ち上げ花火が上がってショーが終わり、観客は一気に帰って行った。DJが音楽をかけ始めたので自分らを含む外国人ゲストは輪になって踊っていたが何か、地元のみなさんは撤収モードですな。ドイツから来た女優さんがしきりにジェルに「あんたも踊れ」と輪に引っ張り込もうとしているがジェルは頑なに「いや、踊れないです」と困っている。映画祭、パレード+ショーを順繰りに観終わった所で考えてみると、これはケソン市による新たな観光資源の創出というものかもなあ、今回はテストケースとしてクリスマス商戦の前哨戦のこの時期にプライドイベントを持ってきて人を呼べるかどうか、というような。ニックが昔からケソンでクィア映画祭をやりたかった(少なくともあればいいなと思っていた)のかは判らないけれど、来年もあるかどうか、は映画祭実行委員会の意思だけで決まらないのは確かだと思う。とにかく全編どしゃ降りじゃなくて本当に良かった。バンに乗り込んでホテルに帰る。隣に座った女の子はマレーシアから今日来たそうで、本当は初日に来るはずだったのだけど台風のせいで飛行機が飛ばず、結局今日になってしまったと言っていた(明日上映があるそうだ)。
踊り終わったガイジン・ゲスト
ホテルに帰還、さて部屋に上がろう、とフロントでキーを受け取る。外出の時は預けてね、と言われているのですが、毎回預けようと鍵を差し出すと「チェックアウト?」と聞かれるのでそんなにチェックアウトして欲しいのかこんな丸腰なのに、という感じではあります。ありますが部屋番号を言うと今朝もらったばかりのカードホルダーにカードキー…しかない。金属キーが無い、と言ってもフロントは判らないようでごにょごにょ揉めていたら上司らしいおっさんがぬう、と出てきて「鍵はどこです」ってそれはこっちが訊いておんのじゃ。少し冷静になって考えると:今日の出掛けに掃除を頼んだ→鍵を預けた→掃除の子は鍵をフロントに戻した→フロントでカードホルダーの中に金属キーを発見し→やだ何これ→元の金属キー保管場所に戻す←今ここ:と言う訳なのでしょう。経緯は判ったので早く鍵を出せ。兎に角このホテルに一番足りないものは「業務の引継」。
ロビーに戻って(部屋だとネットが不安定なので結局ここに来てしまう)うだうだしているとそこにいたPJがニヤリと笑って、としか形容しようのない笑顔を浮かべて「これから『ゲイ・バー(ニヤ)』に行くんだけど一緒にどう(ニヤニヤ)?」なのでまさかまたあそこか、と思いつついやいやサタデーナイトだしフツーのクラブかもよ(訊けばいいのに)、とミゾグチさんは行かないと言うので自分とイマイズミコーイチ、PJと彼氏、マレーシアの監督セオとドイツから来た女優ヴァニダ、あとでヴァナも来ると言う。タクシーがなかなか捕まらないので立ち往生していたらちょうど映画祭のバンがスタッフを乗せて戻ってきたのでそれで送ってもらうことになった。着いてみるとやはり『BOYZONE』だったので一週間に2回も来るのは僕らくらいなもの、と自嘲的にもなるがディンディがで~ん、と居るのでなんだか和む。流石に週末だからか、今日は前回よりお客さんもボーイさんも多く、ショータイムも長め。自分が前回ニックに無理やりチップを渡せ、と言われたメガネの子に「また来るね、と約束してた」というイマイズミコーイチは彼を隣に座らせてご満悦であるが、あーあーこれは高いぞ、という感じになっているので会計を計算しているディンディに「いくらくらい?」と訊くと「基本の料金は全員で割るけどイマイズミのエクストラ分は別になる」と言う。やがて自分の隣にもボーイくん(ニックの映画に出たとか言う子)が来てしまい「ビール買って♡」とか言い始めたのでやばいやばい、とお金を集めて外に出るディンディを探す振りをして外に行くと、ディンディはものすごい数の20ペソ札の束を持って険しい顔をしながら数えている。自分に気が付くと座った眼をしたまま「助けてくれ」と言うのでどしたの、と向かいに腰かける。
こんなお店ですね
「みんなにお釣りを渡さないといけないのだけど、従業員用のチップもあるので細かくしてもらったら多すぎて、目の前で私が数えるから、見てて」と膨大な20ペソ札を10枚づつ束にしていくので自分は風で飛ばないように押さえている。数え終わると「お釣り、渡してくるわ」と蕭然と店内に消えていき、またふらふら戻ってきて「ああ額が合わない、たぶんPJに多く返し過ぎた…」と呟きながらその辺の店員にチップを握らせ、「で、イマイズミの会計分はコレ」とメモを寄越す。うむむ高え。店に戻ると本人は呑気なもんで「いくら?」と訊くのでこれだけだ、と言うともう考える気もないのかそのまま財布を流してくるので払い(ギリギリ、両替した額の半分くらいがこの1時間で飛んだ感じ)そろそろ帰る時間ですかね、とステージの真っ正面に座っているディンディに近づくとこちらを見もせずに「お前はどんな体の男が好きだ」と言うので何だ酔っ払いか?と思いつつ「痩せすぎず太りすぎず、と言いますか」と実質何の答えにもなっていない表現を持って回答とするとディンディ「そうか、私と同じだ。そこに出ている彼(ステージでショーやってる子)みたいのが好みだ。良くないか」良くないか、と言われても仮面していてあんまり顔が見えないので何とも、とこちらが答える前に彼女は立ちあがって「行きましょう」、駐車場から見えた向かいのガソリンスタンドが、相変わらず眩しかったです。
2014.1208 1日目:到着
2014.1209 2日目
2014.1210 3日目
2014.1211 4日目
2014.1212 5日目:『すべすべの秘法』上映
2014.1213 6日目:ケソン・プライド・マーチ
2014.1214 7日目
2014.1215 8日目:帰国