2008.0101, tue

 新年、明けましておめでとうございます。

 結論から先に言うとマカオ行きは諦めたのでした。なんか理不尽に人が集まっているところにわざわざ行くってのは、クリスマスにディズニーランドに行くとか元日に明治神宮へ行くようなもんではないか。というわけで私達は香港に留まることにいたしました。つうかもう用事はないわけですが、あと3日は遊んでていいわけですやった~。遅めに起きて飯だ、と思ったもののJ達が一緒でないと僕らは大したところに行けないのでした。九龍半島側ならともかく、こっちはまるで不案内だし、とそういう時の救いとして近所にあるマクドナルドでかるく。テイスティー&何とかという日本で見たことないハンバーガーを食す。うまい。

 今日どこへ行くかはもう決めてる、それはだいぶつ。前々から存在を知ってはいたが、大嶼山(ランタオ島)という空港近くの島にあるもんでなかなか行けなかったのだが、新暦元日だったら混んでないだろうし初詣に行こうよ、と行き方を調べる。持っているガイドブックが古いので現在の交通手段がこれで合っているのか判らないが、今回入手の鉄道路線図と照らし合わせてなんとか行き方をマスターする。地下鉄で中環(セントラル)まで出て、そこで東涌線へ乗り換え終点の東涌(トンチョン)まで、ここから大佛まではケーブルカーかバス。何日か前にテレビを見ていたらそのケーブルカーがニュースになっていて、なんか並んでいる人の列を映していたのだが、今日開通なの?とその日会ったHに聞いたら「ああ、あれは半年前に落下事故があって営業を停止していて、おそらく再開がニュースになっているのでしょう」ということでした。ちなみに落下した車両は無人だったそうです。


昨日買った「九龍皇帝」

 それでビビッたわけではないのだが、行ってみたら乗り場がすごい並んでいるのと運賃がちょっと高いのと、正直これで大佛まで行けるのかよく判らなかったのでバスにすることにし、「大佛行」とでかでか書いてあるバス停まで行って料金25HK$を払おうとしたらお釣りが無いという。何てやる気のないバスだ、と憤激しつつ近所のセブンイレブンで大して欲しくもない烏龍茶のペットボトルなどを買い小銭を作って再搭乗。しばらくして僕らの他にはほとんど誰も乗っていないバスは出発した。

 住宅地を抜けて割とすぐに車は山道へ入っていく。一言で言うならば「えらいところへ来てしまったなあ」という感じの道をえんえん走る。しかもそこら中で道路工事をしていて一車線になっているところ多数。工事箇所で止まり、牛が道を塞いでいて止まり、窓越しに見える海が美しい。が起伏が激しくて酔いそうになる。そんなバスも止まらなかった事があって、もう相当山の上に差し掛かったあたりでメガネを掛けた中年夫婦(異様にそっくり)が2人して片手を挙げ、「乗せて~」とかヒッチハイクをしようとしていましたがもちろん運転手は無視、そらそうだわな。このバスに乗りたいということはこれから山頂に行くつもりのはずだが、ぼやぼやしてると終わっちゃいますよ、大佛。

 終点で着いたら、山の中だからなのか明らかに出発地より寒い。さてここはどこだ、ときょろきょろすると探すまでもなく大佛は見えている。そして土地が潤沢にあるせいかそこら中にやりたい放題の建造物が建っておる。ある意味あの世のようです、と言っても自分のイメージは「大霊界」ですが。さて大佛までは石段を上がって行かなくてはならない。入り口の柵を抜け、Jが「私は多分そこの石段は登れません疲れるから」とか言っていた階段をでけでけ歩いていく。別にきつくはないけどな。


でけえ

 あっさり山頂。ありきたりな感想ですが、でけえ。ただここのは鎌倉大仏のような屋外仏なので圧迫感はない。周囲を一周出来るようになっていて、背中の辺りまで来ると暮れかけの夕陽が見えたりしてゼッケーである。寒いけど。大佛の下に入れるようになっているので行ってみると、そこはやる気のない感じの土産物屋と、建設までのパネル展示と、あとこれは何だろう、壁一面に紙の位牌のようなものが貼ってあるけどこれは故人の供養の為か。大佛は随分新しいものらしくて建設風景も鉄筋を組んで…という写真でした。

 石段をまた下り、さっき眼下に見えていた寺院の方へと向かう。振り返ると大佛へのゲートは閉じかけていて、ギリギリ来た人が門番の人と交渉している。18時閉扉、ということのようでした。暗くなってきた中を建物までくると、こないだの車公廟ではないけれど、どでかくてピカピカのお寺。裏に回ると工事予定の土地の前に看板が立っていてお布施(寄進)のご案内でした。幾ら集める気だ、とイマイズミコーイチは本堂のレリーフにアンパンチをしてました。いや~、来て良かった。

 初詣終了なので帰ろう、と向こうに見えているケーブルカーに乗ってみようか、と途中の土産物屋などを覗きつつ歩いていく。通りにはスターバックスまであったがどこもやはり18時閉店が基本のようでした。ケーブルカー駅はやっぱり並んでいて、最後尾に付いてみたら係員のお姉さんがやって来、「チケット持ってますか」と聞く。持ってません、と言うと「じゃあ乗れません。バスで降りてください」との事でした。帰りの片道チケットは販売終了してしまっていた模様です。一度くらいは乗りたかったけどなあ。さっきの道を引き返してバス停へ、運転手さんが「もうすぐ出るぞ~」といったゼスチャーをしているので小走りに乗り込み、すっかり暗くなった道をバスは走る。帰りは満員でした。


脇侍のみなさん

 東涌駅前に戻ってきて、でかいショッピングモールにアウトレットセンターが開いているのでちょこっと見て、買うもんはないや、と電車でコーズウェイベイに戻る。おなかへった、とそごう近くの粥麺屋に入って雲呑麺を食う。以前J達と来た店だけどその時はお粥だったので中華麺うまい。ホステルに戻ってちょっと寝て、Jに電話をして「今夜事務所に行ってもいい?」と聞くと「もちろん、いいですよ」という事なのでかなり深夜だったけど歩いて出掛けることにした。さすがに夜はやや寒い。

 事務所に着いたがビルの扉は外からは開かない。「そこまで出て待っていますよ」と言っていたJの姿もないので仕方なく近くの公衆電話から電話すると「あ、すいませんいま行きます」とやがてJが姿を現した。事務所でメールチェックなどをさせてもらいぐだぐだしていると、さっき仕事を上がったというHがやってきて「2人にボーナスだよ」と笑いながら昨日までの物販売上金をくれた。やったー。


どうも

 Jも今日の仕事が終わってじゃあ近所の粥屋で夜ごはん。ここは午前3時までやっているそうでHは「僕は仕事がいつも夜の12時くらいまでだから、よく仕事帰りにここでお粥を買ってJに持ってくる」のだそうです。常連だけあって2人はお店の店員さんとも顔なじみみたいでした。「明日はどうしますか」と言うので「取りあえずマカオには行かないけど、適当にぶらぶらしている」と返事をする。Jは「そうですか、明日は夕方に一件インタビューが入ってますのでよろしく」と時間と場所を確認してまたね、おやすみなさい。


2007.1227 再び香港へ
2007.1228 いきなりオフ
2007.1229 上映一日目
2007.1230 上映二日目、被取材1件
2007.1231 上映三日目、越年
2008.0101 新正月、大佛
2008.0102 被取材1件
2008.0103 銅鑼灣をうろうろ
2008.0104 帰日